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2027.01.05読了目安 約5分

事例・実績の見せ方は603サイトの51.9%が50点未満――過半数が落第点

603サイトの実測データで、事例・実績の見せ方(C-07)を集計しました。全体平均は50点で、51.9%が50点未満と過半数を占めます。自動車販売・整備と飲食は96.7%が50点未満でした。

本記事の数値について 20業種603サイトを同一基準で実測した、2026年9月12日時点の診断データに基づきます。以後の診断で母数は増えますが、本記事の数値は再集計せず固定しています。集計方法・採点基準・限界は調査方法と採点基準をご覧ください。

「この会社に頼んで、実際どうだったのか」。初めて訪れたサイトで、比較検討している人が知りたいのはここです。サービスの説明やスタッフの想いがどれだけ丁寧に書かれていても、それを裏づける第三者の実例が無ければ、最後の一押しにはなりません。

事例や実績は、営業担当者が口頭で伝えている情報の中に眠っていることが多く、サイト上に載せる作業は後回しにされがちです。しかし比較検討をしている人の多くは、営業担当者と話す前の段階でサイトだけを見て候補を絞り込みます。そこに事例が無ければ、話を聞く候補にすら入りません。

私たちが2026年9月時点で診断した603サイトについて、事例・実績がどれだけ分かりやすく示されているかを表す項目(C-07)を集計しました。以下の数値はすべてこの603サイトの実測値です。

603サイトの実測:51.9%が50点未満、過半数が落第点

603サイトのC-07(事例・実績の見せ方)の平均点と、50点未満の割合は次のとおりです。

項目 値 母数
平均点 50点 603サイト
50点未満の割合 51.9% 603サイト

表① 事例・実績の見せ方(C-07)の全体傾向

平均点は50点、そして603サイトのうち51.9%が50点未満でした。今回集計した項目の中でも、半数を超えるサイトが基準に届いていないという結果は珍しく、業種を問わず広く共通する課題であることがうかがえます。

業種で見ると、96.7%が50点未満の業種が2つある

業種別に見ると、下位10業種はいずれも50点未満の割合が過半数を超えています。

業種 平均点 50点未満の割合
自動車販売・整備 26 96.7%
飲食 33 96.7%
介護・福祉 37 90%
不動産 40 70%
観光・宿泊 39 66.7%
結婚式場・ブライダル 45 66.7%
医療・クリニック 45 66.7%
歯科 44 63.3%
EC・小売 46 63.3%
整体・治療院 45 53.3%

表② 業種別・事例の見せ方が弱い順(各n=30)

自動車販売・整備と飲食は、いずれも96.7%、30サイト中29サイトが50点未満です。ほぼ全社が該当するという水準で、この2業種ではむしろ事例を載せているサイトのほうが例外的だといえます。

上位5業種は次のとおりです。

業種 平均点 50点未満の割合
レンタルサーバー・VPS 62 26.7%
建築・リフォーム 63 23.3%
IT受託・Web制作 63 16.7%
物流・発送代行 67 23.3%
SaaS・クラウドサービス 72 10%

表③ 業種別・事例の見せ方が強い順(上位5)

なぜこの差が生まれるか

上位に並ぶIT受託・Web制作、建築・リフォーム、物流・発送代行、SaaS・クラウドサービスは、いずれも案件単価が高く、意思決定に時間をかけて比較される業態です。この種の業態では、実績を「導入事例」「施工事例」としてまとめ、営業資料としても使い回す文化が比較的定着していると考えられます。1件の実績を丁寧に記事化する動機が強く、結果としてサイトにも反映されやすいのだと思われます。

一方、下位に並ぶ自動車販売・整備、飲食、介護・福祉、観光・宿泊は、日々の業務の中で実績を記録し、サイト用にまとめ直すという工程が発生しにくい業態です。飲食店であれば来店客の感想、介護・福祉であれば利用者や家族の声が、日常的に口頭や紙のアンケートで得られていても、それをサイトの事例ページとして体裁を整える作業までは手が回っていないと考えられます。実績が無いのではなく、実績を形にする工程が抜け落ちている可能性が高いということです。

不動産や結婚式場・ブライダルのように、個人情報や契約の性質上、実名や詳細を出しにくい事情がある業種もあります。この場合は、匿名化した体験談やビフォーアフターの写真など、個人が特定されない範囲での見せ方を工夫する余地があります。

自社サイトではどう確認するか

まず、自社サイトに「お客様の声」「導入事例」「施工実績」といった名称のページやセクションがあるかを確認してください。無ければ、それだけでC-07の対象になっている可能性が高い状態です。

ページ自体はあっても、次のような状態であれば実質的に機能していないと考えられます。

  1. 件数が極端に少ない: 1〜2件しか掲載されておらず、更新も止まっている
  2. 具体性が無い: 「大変満足しています」といった一言だけで、依頼した背景や結果が書かれていない
  3. 見つけにくい: メニューの奥に隠れていて、トップページや主要な導線から辿り着けない

改善の第一歩は、大掛かりな取材をすることではありません。過去に良い反応をもらった顧客や利用者に、簡単なアンケートで一言もらうだけでも、事例の材料になります。件数を増やすより先に、まず1件でも「背景・依頼内容・結果」が分かる形で公開することが、比較検討の場面では効いてきます。

事例の見せ方は、料金の透明性ともあわせて検討する価値があります。比較検討中の相手は「いくらかかるか」と「頼んだらどうなるか」の両方を知りたがっているためです。自社の事例掲載の状態が同業種の中でどの位置にあるかは、私たちが公開しているコンバージョン偏差値スキャナーにURLを入れることで、偏差値として確認できます。

まとめ

自社の事例掲載が同業種の中でどの位置にあるかは、URLを入れるだけの無料診断で確認できます。20業種の総合スコアはこちらの一覧記事にまとめています。

この記事を引用するとき:CVSCAN Lab「事例・実績の見せ方は603サイトの51.9%が50点未満――過半数が落第点」(2027.01.05公開、コンバージョン偏差値スキャナー)https://cvscan.jp/column/case-studies-missing

この記事の観点で、自社サイトはどうか

記事で触れた項目を含む4軸50項目を、URLひとつで採点します。同業種の中での偏差値と、今日から着手できる改善案まで。結果はその場で表示、最短60秒です。

記事の数値の集計方法は 調査方法と採点基準 をご覧ください。

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このテーマを体系的に読むサイト改善の進め方|分析から施策実行まで目的の決め方から6ステップの手順、効果測定の設計まで。603サイトの実測データをもとに、成果につながる改善の進め方を整理しました。

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記事の監修

CVR改善コンサルタント

2007年、Eコマースビジネスの立ち上げを機にWeb解析の世界に触れ、以降、サイト分析から改善アクションのPDCAを粘り強く回し続けた結果、1年で2億円規模の事業へと成長させる。

10年以上にわたり、中小企業から大企業まで累計100社を超えるBtoB企業のコンバージョン率改善(CRO)で成果を上げている。

近年はAIを活用した分析・改善業務の効率化と、生成AI検索時代のマーケティング戦略に注力。

この診断プログラムは、普段の有償コンサルティングで最初に確認している観点を、そのまま自動化したものです。採点基準と改善提案の文面を監修しています。

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