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2026.09.22読了目安 約7分

不動産サイトの急所。物件は見られているのに、問い合わせに至らない3つの理由

不動産サイト30件を同一基準で診断しました。総合55点で20業種中11位。最大の弱点は電話・チャット等の代替CVで平均29点、電話番号をタップで発信できる形にしていたのは30件中1件でした。弱点3つと直し方をまとめます。

本記事の数値について
20業種603サイトを同一基準で実測した、2026年9月12日時点の診断データに基づきます。以後の診断で母数は増えますが、本記事の数値は再集計せず固定しています。集計方法・採点基準・限界は調査方法と採点基準をご覧ください。

不動産会社のサイトを訪れる人は、たいてい何かを探している途中です。ポータルサイトで気になる物件を見つけて、扱っている会社を確かめにくる。エリア名で検索して、そこにどんな物件があるかを眺めにくる。いずれにしても、目的がはっきりした状態でやってきます。

この人にとって、サイトの役割は物件を並べることだけではありません。気に入った物件が見つかったあと、この会社に連絡してよいかを判断するという、もう一段の山があります。物件情報そのものはポータルサイトにも載っています。それでも自社サイトを見にくるのは、会社を見定めるためです。

私たちは603サイトを同一基準で診断しました。この記事では、そのうち不動産30サイトの集計値だけを扱います。個別のサイト名は出しません。

55点総合スコア
20業種中11位
55点SEO
平均より+0
39点LLMO
平均より-4
30不動産の
診断サイト数

不動産の実測サマリー(2026年9月12日時点)

## 30サイトの実測:総合スコアは20業種中11位

不動産30サイトの平均は総合55点。20業種中11位で、ちょうど真ん中あたりです。

評価軸 不動産(30件) 全業種平均
SEO 55 55
LLMO 39 43
基盤 67 69
UX 60 62
総合 55 -

表① 不動産30サイトの4軸スコアと全業種平均

SEO55/平均55・0
LLMO39/平均43・-4
基盤67/平均69・-2
UX60/平均62・-2

図① 不動産の4軸スコア。数字は「自業種/全業種平均・差」(2026年9月12日時点)。青緑=平均より3点以上高い軸、朱=3点以上低い軸

目立って崩れている軸はありません。ただし4軸すべてが平均と同じか、わずかに下回っています。特にLLMO(生成AIに情報を正しく読み取ってもらえるか)は39点で、全業種平均43点を下回りました。構造化データがまったく置かれていないサイトが30件中14件あったことが影響していると考えられます。

総合点は中位でも、個別の項目には極端に低い箇所が集中していました。

弱点その1:内見を頼みたい人が、その場で電話できない

最も低かったのはCV-05「電話・チャット等の代替CV」で、平均29点。50点未満のサイトが90%(30件中27件)にのぼりました。

問い合わせフォームは、ほぼすべてのサイトに置かれています。問題は、フォーム以外の連絡手段が用意されていないことです。実測では、電話番号をタップ1回で発信できる形(tel:リンク)にしていたのは30件中2件でした。番号は書いてあっても、画像やただのテキストとして置かれている状態です。

物件を見ている人の問い合わせは、多くが短い確認から始まります。「この部屋、まだ空いていますか」「今週末に内見できますか」。フォームに氏名と住所とメールアドレスを入力して、返信を待つ内容ではありません。しかも物件は一点もので、他社も同じ物件を扱っている可能性があります。返信までの数時間が、そのまま機会損失になります。

直し方は具体的です。

業種ごとのtel:リンクの実装状況は電話番号を載せている275サイトの28%は、タップしても発信できないでも扱っています。

弱点その2:この会社に任せた人がいるのかが分からない

次に低かったのがC-07「事例・実績の見せ方」で、平均40点。50点未満が70%(30件中21件)でした。

物件情報は各社とも丁寧に作り込まれています。一方で、その物件を扱っている会社がこれまで何をやってきたかを示すページは、大半のサイトで手薄でした。会社概要に設立年と資本金が並んでいるだけ、というケースが目立ちます。

不動産の取引は、利用者にとって人生で数回しか経験しないものです。判断材料が乏しいまま、担当者と数か月付き合うことになります。だからこそ「自分と似た条件の人が、この会社を使ってどうなったか」が効きます。置くべき情報は、取引の種類ごとに変わります。

氏名や物件名を伏せたまま、条件と経過だけを書くことはできます。「30代・ご夫婦・沿線内での住み替え」といった粒度で十分に伝わります。

弱点その3:問い合わせた後に何が起きるか、書かれていない

3つ目はCV-03「CTA周辺の不安解消」で、平均38点。50点未満が67%でした。

問い合わせボタンや内見予約ボタンは設置されています。ただ、ボタンの周辺には「お問い合わせはこちら」としか書かれていないことがほとんどで、押したあと何が起きるのかが分かりません。

不動産の問い合わせで押しとどまる理由は、だいたい決まっています。営業の電話がしつこく続くのではないか。まだ検討初期だと伝えたら相手にされないのではないか。これらはボタンの色を変えても解消しません。直下に次の3つを短く添えるだけで印象は変わります。

物件詳細ページのように同じテンプレートが何十ページにも展開される箇所は、1か所直せば全ページに効きます。

自社サイトがこの3項目でどのくらいの位置にいるかは、コンバージョン偏差値スキャナーにURLを入れれば、同業種の中での偏差値として確認できます。

強い部分

一方で、見た目の作り込みは高い水準にありました。SSL対応は平均100点、画像・ビジュアルの品質は平均91点、配色の一貫性・コントラストは平均88点です。物件写真を扱う業種だけあって、ビジュアル面の投資は行き届いていると考えられます。逆に言えば今回の弱点3つは、デザインの作り直しではなく情報の追加で埋められる部分です。

自社サイトではどう確認するか

次の4点を、すべてスマートフォンで確認してください。所要は10分程度です。

  • トップ・物件一覧・物件詳細・会社概要の4ページで、電話番号を指でタップする。発信画面が出なければ`tel:`リンクになっていません
  • 物件詳細ページを最下部まで見て、問い合わせ手段がいくつあるかを数える。1つしかなければ代替CVが不足しています
  • 問い合わせボタンの周囲30文字を読む。返信の時期と手段がなければ、不安解消の情報が足りていません
  • サイト内を「実績」「お客様の声」で検索し、該当ページと最終更新日を確認する

自社サイトで確認する手順

まとめ

他業種との位置関係は20業種の総合スコア一覧にまとめています。

この記事を引用するとき:CVSCAN Lab「不動産サイトの急所。物件は見られているのに、問い合わせに至らない3つの理由」(2026.09.22公開、コンバージョン偏差値スキャナー)https://cvscan.jp/column/industry-realestate

この記事の観点で、自社サイトはどうか

記事で触れた項目を含む4軸50項目を、URLひとつで採点します。同業種の中での偏差値と、今日から着手できる改善案まで。結果はその場で表示、最短60秒です。

記事の数値の集計方法は 調査方法と採点基準 をご覧ください。

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このテーマを体系的に読むサイト診断(Webサイト診断)とは?4つの観点と進め方を603サイトの実測データで解説SEO・ユーザビリティ・セキュリティ・アクセス解析の4観点で現状を点検し、改善につなげるまでの流れを、603サイトの実測データとあわせて整理します。

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記事の監修

CVR改善コンサルタント

2007年、Eコマースビジネスの立ち上げを機にWeb解析の世界に触れ、以降、サイト分析から改善アクションのPDCAを粘り強く回し続けた結果、1年で2億円規模の事業へと成長させる。

10年以上にわたり、中小企業から大企業まで累計100社を超えるBtoB企業のコンバージョン率改善(CRO)で成果を上げている。

近年はAIを活用した分析・改善業務の効率化と、生成AI検索時代のマーケティング戦略に注力。

この診断プログラムは、普段の有償コンサルティングで最初に確認している観点を、そのまま自動化したものです。採点基準と改善提案の文面を監修しています。

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